10月1日

画像
きょうは10月1日
昔のことを考えていたら こんなことをおもいだした
1994年10月1日 
1994年といえば覚えている方も多いだろうが
野球界ではたいへんなことがあった
Pacificではイチローが200本安打を達成した
Centralでは8月中旬まで10ゲーム差独走の巨人が
広島に迫られ その広島をやっつけた中日がこんどは
巨人に並ぶというとんでもない どんでん返しなシーズン

その日は用事でどうしても球場へ行けなかったので
結果はニュースで知った
巨人がヤクルトに勝ったと報道していた
スコアはたぶん6-0くらいかなんか
ヒーローインタビューは川相
この日は彼の家族がみな応援に来ていたらしく
インタビューのさいごに 子供3人の名前(Y君,T君,Nさん)の名前のあとに
パパがんばったよー と叫んだ
TVには家族みんなの映像が映った

それから1週間
この年の優勝争いは 史上初の同率決戦atナゴヤ
巨人6-3中日で迎えた9回表巨人の攻撃
川相選手の放った打球は中堅パウエルの頭上を超えバックスクリーンへ
しかし打球はフェンスを越えたにもかかわらず 跳ね返って戻ってきた
パウエルはそれをこともあろうか (まぁ外野手ならみなそうするのだが)
何事もなかったかのように内野に返球
2塁塁審 たしか友寄さん これにまんまといっかかり 判定は2塁打
勝ったほうが優勝という試合で生じた 世紀の大誤審
長嶋監督 いちおう猛抗議するも いちど下った判定が変わるわけもなく

長嶋監督が「国民的行事」とまで呼んだこの試合
結局巨人が勝つのだが もし9回裏に中日が4点取っって逆転していたら
球審はたぶん非難の嵐 へたすりゃ休養
そして長嶋監督は優勝することなく辞任
そんな展開になっていたところだ

さて本塁打を取り消された川相 
正当な判定下っていたならば実はこれが1994年唯一のホームランとなるはずであった
ていうか最終戦のたぶん最終打席になるかもしれん試合で
その年唯一のホームランを取り消されるとは 川相もアンラッキーだ
で 聞くところによると この夜川相家では 優勝のよろこびにひたる奥さんとは別に
ホームランを取り消されて泣きじゃくる長男Y君の姿があったらしい

(写真はこの年の日本シリーズ第6戦 日本一目前の 槙原と川相)

それから4年ほどたったある日 会社帰りに床屋に寄った
いつもはすいているのにその日は順番待ちの少年が2人いた
すると急にドアがあき少年の親とおぼしき男がはいってきたが
履いていた靴がなんかへんな感じがしたので 
これはこわいお兄さんにちがいないと思い
顔をみないようにしていた
その なんかがらのわるそうな男(あくまでも靴がだが)
息子2人を床屋の主人に任したまま
外へでてどっかへいってしまった
息子2人の顔はどっかでみたような気もしたが

やがて自分の番が来たので 椅子にすわった
TVではちょうど野球中継が始まる時間だった
散髪し 洗髪し 顔に蒸しタオルがのった状態のときに
さっきの男が戻ってきた 声が聞こえた 聞き覚えのある声だ
でこんなこと言った

"あーなに?? 逆転されてるよ"
"清原打て ほら"
"さっき 広沢さん打ったのになー"

清原(1967生まれ)を呼び捨てにし広沢(1962生まれ)に「さん」をつけるこの男
そしてこの声 まさかあいつか??

"すいませんいま仕事ないんで 何かお手伝いしましょうか??"
仕事がない?? そういえば俺の好きなあの選手
骨を折ったかなんかで2軍でリハビリをしてるはずだ
ということはさっきの子供2人はまさか??

俺の顔の上にあったタオルが急に消えて視界が開けた
椅子が起こされると 鏡の中に2人の男の姿がみえた
ひとりは床屋の主人
もうひとりはまさしく 2軍療養中のあの男 川相昌弘選手であった...
ふりかえると 2人の息子 Y君とT君はおとなしく漫画を読んでいた

川相は俺がいちばん好きな選手の一人だった
来年はどこが優勝するかな
毎年優勝チームが代わるいまのCentralは
ある意味で戦力均衡化してないか??
  
10月1日 快晴
もうすぐ日が暮れるな

"10月1日"へのコメントを書く

お名前:
ホームページアドレス:
コメント: